物流・配送といえば、「佐川急便」と誰もが一度は耳にしたことがあるはずです。
それほどまでに佐川急便は、日本国内だけでなく世界的にも有名な超大手物流企業ですが、そこで働く社員や従業員の給料も誰もが気になるところだと思います。
ここでは、そんな超大手企業である佐川急便の、
- 佐川急便で働いた際の年収
- 他の物流企業や業種との比較
これらのことに関して詳しく解説していきます。
佐川急便にこれから入った人の多くの給料の目安は?世代別の給料の目安。
就職や転職を考えた際、その働き先としても佐川急便は注目されています。
ですが、これらから佐川急便で働きたい方、就職や転職先として佐川急便を検討されている方、またこれから実際に佐川急便で働く方などにとって、新入社員・中途採用の給料の目安や、世代別の給料の目安などは何よりも気になる点です。
佐川急便の平均月収
佐川急便の平均年収は500万円ほどといわれており、これは全国の平均年収である409万円(2020年)を大きく上回っています。
要因はさまざまあると思いますが、昨今のネットショッピングの需要が上がったことが大きな要因として考えられます。
現に佐川急便では宅配や配送ドライバーの人員が常に不足している状況にあり、また、今後もネットショッピングの需要もさらに上がることが予想できるため、未経験でも転職・就職がしやすかったり、また、年収が上がる可能性も高くなるといえるでしょう。
佐川急便の年代別平均収入
佐川急便では年代によって収入が異なることが、データとして出ています。
以下は年代別の年収や月収、ボーナスの一覧です。
年代 | 年収 | 月収 | ボーナス |
20代 | 320万円 | 20万円 | 80.05万円 |
30代 | 417.5万円 | 21.6万円 | 104.4万円 |
40代 | 530万円 | 33.15万円 | 132.5万円 |
50代 | 597.5万円 | 37.35万円 | 149.4万円 |
60代 | 405万円 | 25.3万円 | 101.3万円 |
このようなデータが出ており、40代~50代の年収が一番高いとなっています。
一覧を見る限りでは、年代を重ねるにつれ年収が増えている傾向があり、40代~50代の年収が高いのは、役職やキャリアアップによる要因が大きいといえるでしょう。
ですが、30代の年収を見てみても決して低い水準とはいえず、417.5万円となっており、これは全国平均である409万円を上回る金額です。
逆に新卒や若い世代の中途採用の場合は、20代のデータが目安になりますが、こちらは、大卒や短大卒、高卒などの学歴にもよって異なりますが、320万円という金額は平均的だといえるでしょう。
最終学歴による年収の違い
上記にもあるように、佐川急便での年収は、最終学歴にもよって違いがあるようです。
- 大卒の平均 750万円
- 短大卒の平均 564万円
- 高卒の平均 480万円
このようになっており、大卒が一番高く、高卒が一番低いというデータが出ています。因みにこのデータは、年代に関係なく佐賀急便全体のデータです。
要因としてあるのは、大卒は本社勤務に行く傾向が強く、高卒はドライバー勤務に行く傾向が強いことがあり、本社勤務なれば給料も高い水準になりやすいようです。
ですが、これは佐賀急便に関わらず、日本の企業の場合は現場よりも本社勤務の方が給料は高い傾向が強いため、この差はある意味仕方のないことだといえるでしょう。
佐川急便ドライバーの口コミは?
年収に関してのデータは上記の通りですが、実際に佐川急便のドライバーとして働いている、もしくは過去にドライバーとして働いていた方などの意見や評価は気になります。
以下は、佐川急便のドライバー、または、過去にドライバーとして働いていた方などの口コミや評価のまとめです。
佐川急便ドライバーの良い口コミ
口コミや評価は、給料や待遇などといったジャンルによって意見や種類が異なります。
ここでの意見や評価は、さまざまなジャンルからかつ総評的な意見をまとめたものです。
- 各種手当など福利厚生は充実している
- 業種柄、体育会系の人が多いため職場の雰囲気は良い方だと思う
- 最近では女性ドライバーも増えているため女性も働きやすいと感じる
- ステップアップのチャンスがあるため年収アップに期待できる
これらに関しての良い意見が多い印象でした。
大企業であるだけあり、福利厚生の充実度や年収アップのチャンスが豊富にあることなどに関しての意見は特に多い印象です。
体育会系の向き不向きは個人差があるため、絶対に良い意見であり評価とはいえませんが、そんな雰囲気が好きな方、また抵抗のない方にとっては好ましい環境だといえるでしょう。
佐川急便ドライバーの悪い口コミ
良い口コミがある一方で、悪い口コミもいくつか確認することができました。
大企業でありまた従業員も多く、人の入れ替わりも多いことが予想できるので、悪い口コミがあることはある意味当然であり健全ともいえます。
- ドライバー不足もあってかキャパオーバーになる
- 営業所によっては勤務時間や休日・休暇に差がある
- 残業が多いため仕事とプライベートのバランスが悪くなる
- 結局は体力勝負なので向き不向きがある
上記でもあったように、近年のネットショップブームの影響で物流企業の需要も上がり、それに伴い佐川急便でも常にドライバーが不足しています。
つまりは、人不足であるがゆえに、従業員に負荷がかかりキャパオーバーになる傾向があるということです。
残業が多いのも人不足であることが影響しているため、人不足の解消をしない限りこのデメリットがなくなることはないといえるでしょう。
また、佐川急便は全国の至る所に営業を構えています。
物流業界に限らず、地域によってサービスの需要や人員確保のための人の集まりやすさが異なるため、「営業所によっては勤務時間や休日・休暇に差がある」という点は、佐川急便に限らず大企業が抱えるデメリットあり課題ともいえるでしょう。
- 平均年収は500万円で全国平均よりも高い
- 40代~50代がキャリアピーク
年収って言うけど、佐川急便の手取りはどのくらい?入社数年だと??
佐川急便のセールスドライバーの平均的な月収は、週休2日制で33万円~43万円、週休3日制で28万円~35万円とされています。
週休2日だと月8回ほどの休みで、週休3日であれば月12回ほどの休みとなるので、これらの月収の差は妥当だといえるでしょう。
手取りとは上記のような月収から税金などを引いて実際に手元に入る金額がそれになりますが、差し引かれる金額は年収や配偶者、家族構成などによって細かい差があるため、「佐川急便の手取り○○万円だ」と、はっきりということはできませんが、差し引きされる金額は他の業種や仕事と大差はないため、自分の環境に照らし合わせて佐川急便の手取りを分析してみましょう。
入社年数によっても年収は変わる
これも上記で紹介しましたが、佐川急便の年収は年代によって異なり、また年代が上がるにつれ年収が増えていく傾向が強い、つまりは勤続年数が増えれば増えるほど年収が上がるということになります。
ですが、年収が上がる要因としては、ただ単に勤続年数が長いからというわけではなく、その間に培ってきたキャリアやアップや役職などによる要因が多いため、しっかりとキャリアを積んでいくことが大前提といえるでしょう。
また、セールスドライバーの場合は、配送だけではなく営業職も担うため、個人の成績や業績が年収アップに直接つながることも大きなポイントとなります。
労働時間や残業時間は?
佐川急便での労働時間や残業時間は、「8:00〜17:00」が定時となっていることが多く、また残業時間は月で60時間が基準となっているそうです。
ですがこれは、営業所や体制によって違いが生じるため、上記の悪い意見にもあったように、人員が不足している営業所や、宅配需要が高い地域などの営業所などでは、少々事情が異なることもあるので注意が必要です。
- 2パターンの週休制で月収が異なる
- 残業時間は月で60時間が基準
佐川急便の年収1000万円の噂は?本当?
少し前までは「佐川はハードだが給料が良い」などの話をよく耳にもしましたが、近年のブラック企業問題や働き方改革などあり、業務体系の健全化もあってか、セールスドライバーで1000万円稼ぐことは難しいといえます。
もちろん、不可能な話ではないとは思いますが、営業実績を残し年収に反映させる、幹部クラスの役職を得るなど、ハードルはかなり高いといえるでしょう。
ですが、佐川急便は学歴が大卒でなくてもある程度稼げるという点は、昔と変わらず特徴としてあるため、1000万円とまではいえませんが、一般的な年収や平均年収以上は頑張ることで稼ぐことができるでしょう。
佐川急便とクロネコヤマトだとどちらの給料が高い??
佐川急便のライバルといえば、誰もが「クロネコヤマトの宅急便」をイメージすると思います。
現に、「クロネコヤマトの宅急便」でお馴染みヤマト運輸は佐川急便に次ぐ国内大手の物流企業です。
佐川急便でドライバーとして働く場合、また物流企業への転職や就職で佐川かヤマトかで迷った場合などは、やはり給料や待遇などの比較が気なるところです。
給料では大きな大差はない
ヤマト運輸の平均的な年収は500万円とされており、これは佐川急便と同額の金額になります。
月収平均も25~35万円超えの社員も多くいるため、月収面においてもほぼ同額の金額だといえるでしょう。
福利厚生は充実
ヤマト運輸の福利厚生は、待遇面も入れて全20種類以上もあり、これは業界の中でもトップクラスとされています。
社員はもちろんことその家族にまでも手厚いサポートが付いていることは、ヤマト運輸の福利厚生や待遇の大きなメリットといえるでしょう。
休日に関してはヤマト運輸が月9~10日の休みとなり、年間休日は120日以上となっています。
一方の佐川急便は週休2日制と週休3日制の2種類となっているため、週休3日制で働く場合は佐川急便の方が休日が多いといえます。
ですが、ヤマト運輸の月9~10日の休みと、年間休日は120日以上は業界の中でもトップクラスなので、決して休日が少ないとはいえません。
- 給料面で大きな差はない
- 福利厚生や休日制度に違いがある
佐川急便の月収と、Uber Eatsなどの月収を比べるとどうなの?
同じ運送・宅配業務で最近何かと注目されているのが、フードデリバリーをサービスのメインにする「Uber Eats」です。
佐川急便とUber Eatsでは扱う商品に大きな違いがあるため、簡単には比較はできませんが、「商品を運ぶ」という広い意味では同じなので、比較が気になる方や、実際に比較される方も少なくありません。
Uber Eatsは完全歩合制
佐川急便との大きな違いは、Uber Eatsの給料は完全歩合制で支払われることです。
佐川急便の場合は社員として佐賀急便のドライバーを務めますが、Uber Eatsの場合は個人事業主として仕事を受注します。
そのため、佐川急便のように固定給で給料が出ないため、単純に給料を比較することが難しいです。
佐川急便とUber Eatsの給料を比較する場合は、まずはUber Eatsの仕組みを理解することがポイントとなります。
Uber Eatsの報酬システム
Uber Eatsの報酬は完全歩合制ですが、さまざまな要素によって単価が構成されています。
例えば、飲食店から配達先までの距離や、配達する時間帯やエリア、天候などの環境によって単価が変化します。
Uber Eatsの報酬は東京都などの大都市になるほど単価が上がりますが、地方になると単価が下がる傾向にあり、また、Uber Eatsの報酬を時給換算した場合は、平均で1500円ほどとされています。
もちろんシステムを理解し、配達方法の工夫次第ではそれ以上の報酬も得ることはできますが、あくまでも個人事業主であるため収入の安定感や、福利厚生などのことを考えると、リスクや不安は切り離せません。
安定してある程度の収入を得て、さらに福利厚生が充実していることなどを踏まえ、また、収入の安定感や将来性などから見れば、佐川急便のドライバーの方が安心でリスクも少ないといえるでしょう。
佐川急便とUber Eatsでは根本的な仕組みが違う
以上のことからも、佐川急便とUber Eatsでは根本的な仕組みや、ドライバーとの契約内容も違うため、待遇や給料の比較は難しいといえます。
いってしまえば、佐川急便との比較は上記でもあったヤマト運輸などの物流企業との比較がわかりやすく、Uber Eatsの場合は一般的なアルバイトとの比較がそれぞれわかりやすく、検証も理にかなっているといえるでしょう。
- Uber Eatsの報酬の報酬は完全歩合制
- システムが違うため比較は難しいが将来性や安定性などは佐川急便の方がいい
まとめ
ここまで、佐川急便ドライバーの給料や他社との比較をしてきました。
ひと昔前であれば「仕事はハードだか稼げる」というイメージが強かった佐川急便ですが、最近ではブラック企業の問題や、働き方改革の推進なども影響して、佐川急便自体も業務改善を積極的に行っている傾向があります。
ですが、大企業であり世界的にも有名で、また近年のネットショッピングの需要によってドライバーが不足であることには変わりませんので、ドライバー需要が高まる可能性は今後も十分にあるといえるでしょう。
システムや特徴、メリット・デメリット、評判などをしっかりとおさえ、自分にとってどのような待遇でどのような給料が一番いいのかをしっかりと考え、佐川急便への転職・就職を検討しましょう。
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